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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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隠し砦の三悪人

隠し砦の三悪人
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1958年
日本
時間139分
監督黒澤明
脚本黒澤明、菊島隆三、小国英雄、橋本忍
音楽佐藤勝
出演三船敏郎、上原美佐、千秋実、藤原釜足、藤田進、志村喬

 黒澤映画といえば「七人の侍」が、まず筆頭に挙げられるが、理屈ぬきの痛快活劇としては、この作品がダンゼン面白い。それは、なによりジョージ・ルーカスが、この映画のキャラクターを自作の「スターウォーズ」に、かたちを替えて取り入れているなど、この作品が、世界の映画人に与えた影響の大きさからも推察できよう。
 物語は、秋月藩の侍大将、真壁六郎太(三船敏郎)が、姫君である雪姫(上原美佐)と、軍資金200貫を守り、途中で出会う欲たれ百姓、太平(千秋実)と又七(藤原釜足)を手下に、敵の包囲網を潜りぬけ、隣国の早川領へ逃げのびる。というもので、骨子はシンプルだが、驚くのは、その物語への、いわゆる“肉付け”である。当時の名だたるシナリオライター菊島、小国、橋本に黒澤のメンバー四名が、旅館にかんずめ状態で頭をしぼり、六郎太たち一行が、“絶対逃げられぬ関門”を設定。その上で、それぞれがその“突破口”を考える、というやりかたで脚本を練り上げたという。その成果が、意表をつく“軍資金の隠し場所”であり、その思いもよらぬ“脱出手段”ほか、波乱万丈の面白スパイスとして、あらゆる場面に効いている。また、黒澤映画で感心させられるのは、登場人物たちの名前のカッコ良さだ。この映画では、主人公の、真壁六郎太〈まかべ・ろくろうた〉がそれだ。雪姫の「六郎太!」と呼ぶ凛とした声は、劇場を出てもなお耳に残る。藤田進の、田所兵衛〈たどころ・ひょうえ〉も同様だ。 また、「椿三十郎」でも、三十郎と対峙する仲代達矢の、室戸半兵衛〈むろと・はんべえ〉など、いずれも耳に心地いいのは、考え抜かれた結果の命名だからではないだろうか。そして、この映画でもう一つ忘れてならないのが、佐藤勝の音楽である。この作品の、オープニングから流れる勇壮で豪快なメロディは、観客を一挙に画面の中の戦乱の世に引き込むに十分だ。ダイナミックなアクションと、ラストのスカッとした爽快感は、この映画のまさに醍醐味である。
 黒澤映画は、いつも期待にあふれて観に行ったものだが、どれもたがわず至福の時を約束してくれる素晴らしい作品ばかりだったように思う。そして、なにより黒澤明と同時代を生きられたことが、ぼくの密かな誇りでもあるのだ。
(2007/06/13)

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