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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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切腹

切腹
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1962年
日本
時間133分
監督小林正樹
脚本橋本 忍
音楽武満 徹
出演仲代達矢、岩下志麻、石浜 朗、三島雅夫、丹波哲郎、三国連太郎

 寛永七年五月、井伊家上屋敷の表玄関に、津雲半四郎(仲代達矢)と名乗る浪人が訪れる。男は、切腹をするために庭先を貸してほしいと申し出る。あるじを持たぬ浪人達にとって、泰平の世は厳しく、何がしかの金銭を得るためには「切腹」もまた詭弁のひとつだったのだ。ところが、そう云う浪人たちの横行に業を煮やした井伊家の家老(三国連太郎)は、つい先ごろも切腹を口実に仕官の口を捜しに来た若い浪人、千々岩求女(石浜朗)を、見せしめに、その日のうちに申し出どおり腹を切らせていた。この切腹シーンの凄まじさは、見る側にも痛みが伝わる迫力である。そして、この映画の全篇にただようズシリとした重圧感は、この切腹に繋がる一連のシークェンスによってもたらされている。これは橋本忍の綿密なシナリオの成果だと言えよう。家老がこの切腹のくだりを穏やかな口調で語る場面は、語り口とは裏腹に異様な圧迫感がただようのだ。物語は、切腹の準備が整った庭先で、主人公である津雲半四郎が名指した介錯人を待つ間、半四郎の口から回想を交えながら語られる。ここで求女の過去や、半四郎との接点が少しずつ明かされていく。井伊家の求女に対する猶予も与えぬ冷酷な仕打ちは、求女の妻子の命も奪うことになってしまう。前半の“静”から後半の決闘へつながる“動”への展開も見事なら、終盤に至る怒涛の修羅場は、激しいカタルシスを生む。仲代の憎悪に燃える津雲半四郎と、一筋縄ではいかぬ三国家老、圧倒的な存在感を放つ両雄の対決は、画面の空気を張り詰めさせてゆるがない。二人の大御所はもとより、丹波哲郎、岩下志麻も心に残る。どこから見ても、文句なく至福の時を堪能できる映画だ。黒澤時代劇とは一味違うが“映画の醍醐味”という観点から、遜色ないどころか重量感において勝るとも劣らない傑作である。
(2007/1/12)

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