正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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武士の一分

武士の一分
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2006年
日本
時間121分
監督山田洋次
脚本山田洋次、平松恵美子、山本一郎
音楽冨田勲
出演木村拓哉、檀れい、笹野高史、小林念侍、赤塚真人、綾田俊樹

オフィシャルサイト

 山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続く三部作の最終章だ。前ニ作と同様、海坂藩が舞台だ。主人公は、藩主の毒味役を務める三村新之丞(木村拓哉)である。彼は、妻、加世(檀れい)とつつましく暮らす三十石の下級武士だ。そんな彼は、毒味役などばかげた仕事は早く辞め、道場を開き、子供たちに剣術を教えたいという夢を持っている。加世に夢を語る新之丞の真面目で一本気な性格を、木村拓哉がキリッと演じる。加世役の檀れいも、従順で清楚な色気をにじませる若妻を好演している。物語はこの夫婦の深い情愛をタテ糸に綴られるが、穏やかな日々を過ごす二人に、ある日思わぬ出来事が振りかかる。新之丞が失明の憂き目に遭ってしまうのだ。失明にいたる前後の夫婦の葛藤が涙をさそう。また、一度の食事に数人の毒味役がいたことや、下級武士たちが雲上人に等しい藩主の顔をほとんど見ることがなかったことなど、当時の武士の世界を垣間見るようで興味深い。意外だったのは、木村拓哉の演技だ。箱膳の前に座り、背筋を伸ばして食事をする新之丞は、まさに“侍”の風情を充分に漂わせていた。失明した新之丞に絡む緒方拳や、桃井かおりほか演技人も脇を固めて、個性的な役作りでドラマを盛り上げる。山田監督は、季節感にも細かな配慮をほどこしている。雨や風、蛍、蝉、蚊など、時期ごとの生きものをドラマの中にさりげなく溶け込ませることで、季節のうつろいを見事に描いて見せる。前ニ作を超える、深く暖かな夫婦愛が心にしみる感動作となった。時代劇で“泣ける”映画が少ないだけに嬉しい映画だ。
(2006/12/15)

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