個別映画評
ドリームガールズ
Dreamgirls

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年代 | 2006年 |
国 | アメリカ |
時間 | 130分 |
監督 | ビル・コンドン |
脚本 | ビル・コンドン |
音楽 | ヘンリー・クリーガー |
出演 | ジェイミー・フォックス、ビヨンセ・ノウルズ、エディ・マーフィ、ジェニファー・ハドソン |
1962年、アメリカ デトロイト、自動車産業の中心地でもあるこの街に、未来の歌手を夢見る娘たちがいた。ディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ・ノウルズ)、エフィー・ホワイト(ジェニファー・ハドソン)、ローレル・ロビンソン(アニカ・ノニ・ローズ)の3人は、“ドリーメッツ”と名乗り、新人オーデションに応募する。リード・ヴォーカル、エフィーの歌声は観客の心をとらえ、ドリーメッツは賞賛を浴びる。だが、主催者側は最初から優勝者を決定しており、彼女たちはその場を賑わす道具でしかなかったのだ・・・。こうして、生き馬の目を抜くショー・ビジネス界の裏側を描きながら、彼女たちのドラマチックな物語が綴られていく。中古車販売業から音楽世界への転身を窺っていたカーティス(ジェイミー・フォックス)は、彼女らの歌に注目。エフィーのヴォーカルとディーナのルックスに隠れた原石を見出す。彼は三人を説き伏せ、ローカル・スターのジミー・アーリー(エディ・マーフィ)と組ませることで音楽世界に進出する。悪辣な手口を使い売り込んでいくカーティスだが、結果としてステージ数は増加していく。だが、白人社会での黒人シンガーは白けムードで迎えられるなど、当時の状況を伝えるシーンが興味を引く。このあと、ドリーメッツを“ザ・ドリームズ”に改名。再デビューするが、カーティスからの意外な提案に、エフィーは傷つき、メンバーを去ることになる・・・。聞かせるナンバーは多いが、なかでも、J・ハドソンが歌う“One Night Only”が素晴らしい。
オープニングから劇場内に流れる溢れんばかりのヴォーカルは、頭から飲み込まれるほどの迫力だが、劇中の会話まで歌にされるのはちょっと辛い。ダンスシーンにいま一つキレが感じられなかったのも残念だが、ラストのモダンなエンド・クレジットで締めくくる演出が、イキでおしゃれな作品にしてみせた。
(2007/02/23)