個別映画評
オープン・シーズン
Open Season

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年代 | 2006年 |
国 | アメリカ |
時間 | 86分 |
監督 | ロジャー・アラーズ、ジル・カルトン |
脚本 | スティーヴ・ベンチック、ロン・J・フリードマン、ナット・モールディン |
音楽 | ミラン・ジャワディ、ポール・ウェスターバー |
出演 | マーティン・ローレンス、アシュトン・カッチャー、デブラ・メッシンング、ジョン・ファブロー、ゲイリー・シニーズ |
パークレンジャーのベスに育てられている、甘えん坊のクマ“ブーグ”が主人公だ。ブーグはベスに助けられて以来、すっかり人間の生活になじみ、昼間はベスの「グリズリー・ショー」で多くの子供たちを喜ばせていた。オープン・シーズン(狩猟解禁日)3日前のある日、ブーグは極悪猟師に捕らえられていた鹿のエリオットを助けるが、その夜、お礼を言いに戻って来たエリオットに誘われるまま、近くのコンビニのお菓子を食べつくす。だが、これが元で、ブーグとエリオットはヘリコプターで山奥の森へ戻されてしまう。しかし、自然界での暮らしを知らないブーグと、鹿仲間から追い出されているエリオットも森には住めず、しかたなく優しいベスの住むふもとの町を目指すことにする。ブーグとエリオットの珍道中がここから始まり、ビーバーやふくろう、ハリネズミほかたくさんの森の仲間と友達になる。だが、エリオットに逃げられ、怒りに燃える極悪猟師は執拗にブーグたちを追跡、次第に追い着いてくる。危険を感じたブーグたちはビーバーが建設中のダムを渡りかけた途端ダムが崩壊、あふれ出した水はブーグや動物たちを一気に飲み込み流れ出す。追ってきた極悪猟師もクルマごと流され、水の中での激しいアクションシーンが展開するが、この場面は大きな見せ場で面白い。そして、ついにオープン・シーズンとなり、沢山のハンターが山を目指して押しかけて来ることになる……。
クマのブーグと鹿のエリオットの凸凹コンビが楽しく、CGによる自然描写も美しい。ベスとブーグの情感ただよう愛情場面もいい雰囲気だ。ただ、ブーグたちのコンビニ大暴れはやりすぎ感が強く、さらに小うさぎを窓になげたり、“雪合戦”を思わせる“うさぎ投げ”は、ハリウッド喜劇の嫌味な一面を見る思いで後味が良くない。終盤のハンターVS動物たちの決戦は史劇さながらのアクションで、ブーグと極悪猟師の対決まで用意されていて楽しいが、投げられたウサギが剥がれ落ちてのENDマークがやるせない。
(2007/05/17)