個別映画評
ダイ・ハード4.0
Live Free or Die Hard

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年代 | 2007年 |
国 | アメリカ |
時間 | 129分 |
監督 | レン・ワイズマン |
脚本 | マーク・ボンバック |
音楽 | マルコ・ベルトラミ |
出演 | ブルース・ウィリス、ティモシー・オリファント、マギー・Q、ジャスティン・ロング、ジェフリー・ライト |
前作から12年、あの“世界一不運な男”ジョン・マクレーン”が帰ってきた。初回は超高層ビル、続いて空港、そして、マンハッタンの爆破テロに続き、今回はアメリカ全土を標的にした、サイバー・テロリストとの闘いだ。
ネットへの侵入行為にたまりかねた警察は、ハッカーの一斉検挙に乗り出す。ベテラン刑事マクレーン(ブルース・ウィリス)には、若いハッカー、マット(ジャスティン・ロング)の連行が命じられる。しごく簡単な任務のはずだったが、とんでもない危険がひそんでいた。あたかも、合衆国独立記念日の7月4日、この日を狙った大規模なサイバー・テロが幕を開けようとしていたのだ。知らぬ間にテロの片棒を担がされていたマットには、テロ組織のネット網完成と同時に“口封じ”の運命が待っていた。そして、連行に来たマクレーンも、マットともども彼らの標的とされてしまう。からくも二人はその場を逃れるが、市交通網をも手中に治めた組織のリーダーは、信号機を操作して市中を大混乱に落とし入れ、車で逃走する二人に迫る。矢継ぎ早に繰りだされるハイテンションの、ド派手なアクションは見ごたえ十分だ。冷たい表情のリーダーの女、マイ(マギー・Q)がなかなかの強敵で、主人公と繰り広げる格闘シーンも、溜飲下がる面白さだ。この後、エレベーターに閉じ込められたマクレーンの娘と、組織のリーダーが同じパソコン画面に映る場面では、※「ユビキタス社会」の到来を実感させ、いよいよ来るか、の思いを抱かせる。かくてアメリカ全土の掌握に向けて動くテロ集団対マクレーンたちの闘いが始まる。やられてもやられても、くたばらない男を演じるB・ウイリスの、年をも感じさせぬ体を張った熱演には、今回も大いに感心させられる。マクレーンの娘が親ゆずりで血の気が多い、という設定も痛快だが、終盤のちょっと「やりすぎ」、とも思えるカーアクションまで、前3作に劣らぬサービス満点の活劇映画になっている。
※ 「ユビキタス社会」:あらゆるところにコンピュータが組み込まれた社会。「神はどこからでも見守る」宗教用語
(2007/06/22)