正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
映画評の続きを読む

映画評のアクセスランキング

子鹿物語

悪魔の追跡

顔のない眼

正統派映画評!『映画開拓史』点数の数え方

点数の数え方

正統派映画評!『映画開拓史』のスポンサー

Jocasi

個別映画評

スウィーニー・トッド
SWEENEY TODD:THE DEMON BARBER OF FLEET STREET

スウィーニー・トッド
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2007年
アメリカ
時間117分
監督ティム・バートン
脚本ジョン・ローガン
音楽スティーヴン・ソンドハイム
出演ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アラン・リックマン、ティモシー・スポール、サシャ・バロン・コーエン

オフィシャルサイト

 18世紀以降、限りなく上演されてきた“伝説の理髪師”の物語である。しかも今回は「マーズ・アタック!」や、最近では「チャーリーとチョコレート工場」などで知られるT・バートン監督が手がけたことが興味をそそる。本来楽しくあるべきミュージカルを、血しぶき飛び散るホラーまがいにしてしまうこの才人監督の、何とも知れぬ特異性こそが本当の見どころなのかも知れない。
 これは、19世紀のロンドンが舞台の物語である。理髪師ベンジャミン・バーカー(ジョニー・デップ)は、若き船乗りアンソニー(ジェイミー・キャンベル・バウァー)と共に15年ぶりにロンドンに帰って来る。今は“スウィーニー・トッド”と名を変えた彼には、忘れがたい過去がある。それは、フリート街で理髪店を営み、妻と娘の三人で楽しい日々を過ごしていたある日、妻ルーシー(ローラ・ミシェル・ケリー)の美貌に横恋慕した悪徳判事ターピン(アラン・リックマン)の謀略で、無実の罪を着せられ投獄された事だった。だが、やっと戻った我が家で、大家のミセス・ラベット(ヘレン・ボナム=カーター)が、昔住んでたベンジャミンとは露知らず、しゃべった妻子の悲惨な運命。それを聞いた理髪師トッドは、判事ターピンへのさらなる復讐心を掻きたてる。冒頭から、日も差さぬ陰鬱な画面にモノクロに近い抑えた色調で描かれるストーリーは、およそミュージカルには不似合いでひたすら暗い。さらに、復讐鬼と化したトッドの、カミソリの犠牲者が増えるとともに、それまでロンドン1の“まずさ”を誇った階下の大家、ミセス・ラベットのパイ屋が大繁盛となる展開は、まぎれもない猟奇人肉嗜好事件の様相を呈する。そして、主人公のJ・デップが、眉間に寄せた二本のシワと、ニコリともせぬまぶたのクマで“狂気の理髪師”を演じ切る。カミソリ片手に、歌いながら喉を掻き切る姿には、異様なオーラが立ち昇るようにさえ見える。中盤以降は、おびただしい血のりと、死体の山が画面を埋めるが、モノトーンの色彩に、際立つ血潮の赤が鮮烈だ。元来、猟奇事件とミュージカルでは、水と油で相反するが、かくもおぞましき物語を、傑作ミュージカルに昇華させた先人たちに驚かされる。しかし、舞台ならまだしも、映像で見る残虐描写はいささか辛い。
(2008/01/23)

トップへ