正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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顔のない眼
LES YEUX SANS VISAGE

顔のない眼
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1959年
フランス/イタリア  
時間90分
監督ジョルジュ・フランジュ 
脚本ピエール・ボワロー、トーマス・ナルスジャック、ジャン・ルドン、クロード・ソーテ  
音楽モーリス・ジャール
出演ピエール・ブラッスール、アリダ・ヴァリ、エディット・スコブ、ジュリエット・メニエル、シャルル・ブラヴェット

 この映画、まず題名に引き付けられる。顔面の中のひとつのパーツである「眼」が主題となっていて、そこに言い知れぬ不気味 さと、ただならぬ気配が漂うからだ。怪奇映画の題名として、申し分のない邦題、と云えるだろう。
 ところで、音楽のM・ジャールは、この作品のあと、次第に頭角を現し、「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」等の超大作のほ か、たくさんの作品を手がけ“映画音楽の巨匠”としての地位を不動のものにしていくことになる。
 さて、本編だが、その、M・ジャールの、軽快ながらも不安感あおるワルツにのせて、夜の並木道を車が疾走している。やがて、 川辺に止まった車から女が降り立ち、若い女性を川に投げ捨てる、と云うのがオープニングだ。そしてここから、猟奇に満ちた物 語が幕を開ける。高名な医学博士ジェネシュ(ピエール・ブラッスール)は、自らの交通事故で愛娘クリスチアヌ(エディット・スブ) の顔を焼失させていた。皮膚移植の権威でもある博士は、その、娘の顔を再生すべく、助手のルイーズ(アリダ・ヴァリ)に、街で見 かけた同年代の娘を誘拐させ、皮膚移植を決行する。このくだりは、手術の模様がリアルに描写され、相当グロテスクだが、モノク ロ映像がほどよくそのショックを抑えている。そして、一時は成功したかに見えた移植は失敗。少しずつクリスチアヌの顔がくずれ 始める恐怖へとつながるのである。しかし、物語は怪奇映画のノリではなく、まるで文芸作品の香りさえたたえて展開する。顔の ない娘クリスチアヌが、白いマスクの顔で屋内をさまよう場面がその良い例で、シュールな空気がつきまとい、この作品の印象を 決定付ける名場面ともなっている。そしてさらに、その娘クリスチアヌを演じたE・スコブが、無表情な顔の中で唯一動く“眼”の演技 だけで、娘心の深い悲しみを見事に表現しているのも見逃せない。物語はこの後、彼女が無言電話の末、思わず恋人の名を呼 んだことから、警察が失踪事件として捜査を始め、ドラマは終盤に向けて動き出すのである。
 この映画、一度眼にすると、顔のない“眼”の残像が脳裏に焼き付き、二度と忘れられない不思議な映画でもあるのだ。
(2008/02/24)

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