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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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若者たち

若者たち
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1967年
日本
時間87分
監督森川時久
脚本山内久
音楽佐藤勝
出演田中邦衛、橋本功、佐藤オリエ、山本圭、松山省二、南美江、小川真由美、井川比佐志、石立鉄男
備考若者たち

 この映画は、当時内容が地味という理由からジャーの配給ルートに乗らず、市民団体の手による“自主上映”というかたちで公開されたものだが、働く若者たちの支持を得てわずか1年間で300万人もの観客を動員した云わば“伝説的青春映画”の名編だ。そしてその内容は、日本が戦後の混乱期を経て高度経済成長時代へと変貌しはじめる過渡期を舞台に、貧しくとも真っ直ぐ生きる佐藤きょうだい5人の、激しくも熱い物語である。
 兄妹は設計技師の長男・太郎(田中邦衛)を筆頭に、次男のトラック運転手・次郎(橋本功)、大学生の三男・三郎(山本圭)、それに家事を背負った長女のオリエ(佐藤オリエ)と、末っ子の大学受験生末吉(松山省二)という男4人に女1人の生活だ。
 早くに両親を失くした彼らは、長男の太郎が親代わりとなってこれまで弟妹の面倒を見てきたのだが、ある朝ささいな口論から三男・三郎と長男・太郎が大喧嘩を始める。食事もそっちのけに取っ組み合う兄たちに、ホトホト愛想をつかしたオリエは家を出て友人のアパートに身を寄せる。しかし、ここから彼ら5人の身にさまざまな問題が降りかかるのだ。太郎は、持ち上がった上司の娘との結婚話しで、学歴を持たぬ悲哀を味合うことになるし、次郎もまた愛する女性がやむなく選んだ水商売から、なんとか救い出さんと苦悩する。三郎は三郎で、学園闘争のさなかだし、大学の入学試験で不合格の憂き目にあった末吉は大学進学への疑問を抱き始める、と云う具合に5人が抱える問題がそれぞれいずれも激しく描かれる。兄弟間はもとより、友人たちとの会話にも容赦はない。相手が傷つこうが、自分が嫌われようがお構いなしにズバズバ本音で論じ合うのだ。そしてまさに、そこがこの映画の最大の魅力なのである。兄妹5人の凄まじいばかりの本音と本音のぶつかり合いを、田中邦衛をはじめとする役者たちが体当たりの力演で見せ、その根底にある深い兄弟愛、人間愛をあぶりだしながら観客の胸をも熱くさせる。
 さらに、佐藤勝作曲の主題歌「若者たち」が、今も現代の若者たちに歌い継がれているという事実は、本作が持つ“普遍性のあかし”なのかも知れない。
(2008/08/12)

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