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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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マーフィの戦い
MURPHY'S WAR

マーフィの戦い
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1971年
イギリス
時間110分
監督ピーター・イエーツ
脚本スターリング・シリファント
音楽ジョン・バリー、ケン・ソーン
出演ピーター・オトゥール、シアン・フィリップス、フィリップ・ノワレ、ホルスト・ヤンセン、ジョン・ハラム

 名匠ジョン・ヒューストンの快作「アフリカの女王」は、飲んべえ船長と宣教師の女性が敵の軍艦を沈没させんとオンボロ蒸気船で体当たりに行く、というものだった。そしてこの映画もまた似たようなプロットで、たった一人で潜水艦に闘いを挑む男の物語だ。 大勢の敵にひとりで立ち向う「多勢に無勢」をコンセプトとしたお話は「勝ち目がない」が前提にあり、あとは主人公の腕と知略と人間性の3点セットが作品の明暗を分けることになる。つまりこの3点をいかにうまく構築するかで面白さの度合いに差が出てしまうのだ。本作はまさにこのあたりの味付けが絶妙で、主人公の性格まで抉り出してみせるからたまらない。
 第二次世界大戦末期の南米ベネズェラ。ドイツ潜水艦の攻撃を受けたイギリス船の乗組員が、全員殺害される壮絶な場面から物語は始まる。ただひとり生き残ったマーフィ(ピーター・オトゥール)は、河沿いの伝道所で原住民の治療にあたる女医(シアン・フィリップス)の看護により回復する。ところが新たな生存者が発見される。それはマーフィと同船していた空軍中尉で、彼は不時着した飛行機の修理をマーフィに託す。マーフィは石油会社の管理人ルイ(フィリップ・ノワレ)の助けを借りて飛行機を探しだすが……。しかしそのころ、伝道所にかくまわれていた中尉は追ってきたドイツ軍に発見され殺害されてしまう。たび重なる残虐行為に遂にマーフィの怒りが爆発。飛行機を修理し、手製バクダンを作り、ドイツ潜水艦への攻撃を開始する。「マーフィの戦い」の始まりだ。この辺の展開は実に痛快で、失敗してもあきらめぬ主人公の強い信念が観客をも熱くさせる。だがやがて、その信念が執念に変わり始める時、名優P・オトゥールを主人公に起用した監督イエーツの計算が見えてくるのだ。それは、このあと「終戦」の報を聞いてもなお攻撃の手を緩めぬマーフィの憑かれたような行動が、漂々として動じないP・オトゥールの、どこかエキセントリックな雰囲気にそのまま重なるからである。“秘めた執念を静かに燃やす男”を演じては並ぶ者ないオトゥールの好演が、この映画を忘れがたいものにしていることは誰もが認めるところだろう。
(2008/09/23)

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