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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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イースタン・プロミス
EASTERN PROMISES

イースタン・プロミス
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2007年
イギリス/カナダ/アメリカ
時間100分
監督デヴィット・クローネンバーグ
脚本スティーヴ・ナイト
音楽ハワード・ショア
出演ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル、アーミン・ミューラー=スタール

オフィシャルサイト

 交通事故で常人にない能力を身に付けた男の物語「デッドゾーン」や、物質転送実験の手違いで蝿と化す男の悲劇「ザ・フライ」など、クセのある特異な作風で知られるD・クローネンバーグが、ここでは、ロシアンマフィアの闇世界に生きるひとりの男の、孤独で非情な闘いを重厚なタッチで描いている。

 舞台となるのはイギリスの首都ロンドン。クリスマス間近の雨の夜、助産婦のアンナ(ナオミ・ワッツ)が勤める病院へひとりのロシア人少女が運び込まれる。妊娠していた少女は帝王切開で出産するが死亡してしまう。後に残されたのは生まれてすぐ孤児となった赤ん坊だ。アンナは少女が遺した日記を手掛かりに、赤ん坊の身元を調べ始める。だが、ロシア語が分からぬアンナには日記の内容が分からない。実は彼女が日記が読めないことが重要なポイントで、そのことを隠し味として物語は展開していく。やがてアンナは、日記に挿まれた一枚のカードから、とあるロシアンレストランへたどり着く。そこはセミオン(アーミン・ミューラー=スタール)が経営する店で、彼こそは恐るべきロシア系マフィア〈法の泥棒〉のボスだったのだ。さらに、この店の運転手として雇われている男ニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)と、ボスのせがれキリル(ヴァンサン・カッセル)が登場するにおよんで、アンナがただならぬ世界に足を踏み入れたことが観客にも伝わり、見ている側も気が気ではなくなってくる。ボスに頭の上がらぬ卑屈な強がりキリル。死体の指をペンチで切り落とす謎の男ニコライ。このふたりの異様なほどの仲のよさも気色悪いが、それにもまして一見温和そうな顔で厨房に立つ好々爺のボスが、息子への確固たる威厳と、他者への冷酷なまでの仕打ちで示す「闇世界の掟」が何より不気味だ。

 ところで、この映画の一番の見どころは、やはりトルコ風呂での格闘場面だろう。主人公ニコライが素っ裸で男二人を相手に殺し合う“ぼかし”なしのアクション場面は、これまで目にしたことのないド迫力の暴力描写で、その生々しさは痛みとなって見る側に伝わる。おそらく、この場面を見るだけでも十分に価値のある映画ではないだろうか。
(2008/11/18)

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