正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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個別映画評

グラン・トリノ
GRAN TORINO

グラン・トリノ
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2008年
アメリカ
時間117分
監督クリント・イーストウッド
脚本ニック・シェンク
音楽カイル・イーストウッド、マイケル・スティーヴンス
出演クリント・イーストウッド、ビー・ヴァン、アーニー・ハー、クリストファー・カーリー、コリー・ハードリクト

オフィシャルサイト

 この映画は決して派手な作品ではない。なぜなら主人公が住む狭い地域の、しかもどこでも起きそうな出来事から始まる物語だからだ。従って巨費を投じた超大作の対極に位置するようなローコスト映画だと思うが、見る者の胸を打つ感動指数は高く、映画の良し悪しが製作費に左右されないことを証明して見せた秀作だ。

 主人公ウォルト(クリント・イーストウッド)は愛犬デイジーと暮らす頑固者だ。苦虫を噛み潰した顔でスラングも差別語もお構いなしに吐き散らす。老妻の葬儀に集まる弔問客を「会食のハムを食いに来た奴ら」と切り捨て、説教したがる新米牧師には「頭でっかちの童貞」と毒ずく有様だ。

 ある日、隣に住むアジア系民族、モン族の息子タオ(ビー・ヴァン)が、不良仲間の命令でウォルト自慢のヴィンテージ・カー「グラン・トリノ」を狙って車庫に忍び込む。だが、物音で気づいたウォルトに捕まったタオは、罪の償いとしてウォルトの家で働くことに……。

 こうして、ウォルトとモン族一家の交流が始まる。タオの姉スー(アーニー・ハー)をはじめとする信義に厚いモン族の温かさが、凝り固まったウォルトの心を少しづつほぐしていくユーモラスな描写と、父親の財産しか頭にない息子たち家族の描写が実に対照的だ。
 
 やがてウォルトは、父親のいないタオを一人前の男に育てることに生き甲斐を感じはじめるが、不良仲間から嫌がらせを受けたタオを見てウォルトは怒り爆発させ、仲間の1人を懲らしめる。ところが、これが引き金となってモン族一家に危害が及ぶことになる……。
 
 人生の終章を迎えた男と、人生の始め方をまだ知らない少年の出会いから始まる物語だが、根底にあるのはイーストウッドがこれまで演じてきた西部劇などのヒーロー像であり、世の“男たち”にとっての理想像にほかならない。
 
 監督イーストウッドの、役者としての最後の作品となるかも知れないという本作は、数あるイーストウッド作品の中でも上位に入る感動作、と云っていいだろう。
(2009/05/05)

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