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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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まぼろしの市街戦
LE ROI DU COEUR

まぼろしの市街戦
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1967年
フランス/イギリス
時間102分
監督フィリップ・ド・ブロカ
脚本ダニエル・ブーランジェ、フィリップ・ド・ブロカ
音楽ジョルジュ・ドルリュー
出演アラン・ベイツ、ピエール・ブラッスール、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、ミシュリーヌ・プレール

 本作の監督フィリップ・ド・ブロカは、当時の大スーター、ジャン=ポール・ベルモンドとコンビを組み、1960年代に活躍した監督だ。作風としては、奇想天外な物語をコミカルに描き、そこにシニカルな味を加える、というものだ。本作にもこの手法が使われ、それがこの映画を味わい深いものにしている。

 さて、物語だが、舞台となるのは第一次世界大戦中のパリ北方の小さな町だ。侵攻してくるイギリス軍に押されたドイツ軍は、イギリス軍もろともこの町をフッ飛ばそうと、時計台に時限爆弾を仕掛けて撤退する。その噂におびえた住人たちは町を逃げ出し、あとにはサーカスの動物と精神病院の狂人たちだけが残される。そこへ登場するのが、爆弾撤去を命じられてやってくる主人公のイギリス伝令兵プランピック(アラン・ベイツ)という訳だ。

 一方、解放されてよろこんだ狂人たちは、大はしゃぎでひとけの絶えた町へ繰り出すと、思い思いの衣装に身を包み、床屋や貴族や僧正になり切って生き生きとして暮らしはじめる。それを見たプランピックは、あまりにも浮世離れした彼らの姿に驚き、自分が踏み込んだ世界がどこか、初めてそこで悟るのだ。この後「ハートの王様」として彼らにとけ込んだ主人公は、爆弾さえ気にしない純粋無垢な彼らを救おうと、必死で時限装置を探すのだが……。

 一見賑やかで明るいこの映画は、見かけとは裏腹に戦争風刺の辛口なコメディだ。従って、戦車も登場するし銃撃戦だってチャンとあり、コメディだから当然笑える場面もある訳だが、中でも、「狂人」が異常で「常人」が正常か?と問いかける“隠し味”がなかなか効果的だ。全編に流れるメルヘンチックで詩的な空気も捨てがたいが、やはり、主人公が教会で厳かに「王様」に即位する場面があるかと思えば、象やラクダが町なかをネリあるくという、なんでもアリのお話が、たぶん今もって本作のカルト 的ファンの心を掴んで離さないのだろう。
(2009/12/09)

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