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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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劔岳 点の記

劔岳 点の記
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2008年
日本
時間139分
監督木村大作
脚本木村大作、菊池淳夫、宮村敏正
音楽池辺晋一郎
出演浅野忠信、香川照之、松田龍平、モロ師岡、螢雪次朗、仁科貴、蟹江一平、仲村トオル

オフィシャルサイト

 これは新田次郎の同名小説の映画化で、明治時代の末期に日本地図に残された最後の空白地点である劔岳と、その周辺の立山連峰の各地で定点測量をする男たちのお話だ。ところで副題の「点の記」についてこの映画は冒頭で、「地図作成の際、基準となる場所に埋められた標名(三角点)を記録した“日記”」と解説する。つまり、本作は、その“日記”を残すために費やされた努力と苦難の記録、ということになる。

 陸軍測量手、柴崎芳太郎(浅野忠信)は、前人未到の霊峰、劔岳の測量を命じられ、地元のガイド宇治長次郎(香川照之)を案内人に、総勢7名で劔岳山頂を目指すことになるが、初登頂をねらう小島烏水(仲村トオル)率いる日本山岳会グループもヨーロッパ製の最新装備に身を包んで追ってくる。かくて測量隊は、その山岳会の重圧と、厳命受けた“初登頂”というプレッシャーと闘いながらの測量を続けることとなる。それだけではない。一行を待ち受けるのは、容赦なく襲いかかる吹雪と雪崩と暴風雨と、氷点下40度という極寒の世界なのだ。
 監督は「八甲田山」や「鉄道員(ぽっぽや)」の名カメラマン木村大作だ。従って、映像はどれも見事で、ことに夕日に映える雲海や、黒ずむほどの青空にそそり立つ劔岳の姿はさすがに美しい。

 ただ、この監督、リアリズム追求のあまり、当時を模した膨大な測量機材を撮影機材ともども背負って運んだはいいが、あまりの重さに創作エネルギーまで消耗したのか、はたまた“初監督”の力みからか、残念ながらお話は単調で起伏に乏しい仕上がりだ。皮肉なことに画面では、起伏の多い山道を主人公たちが黙々と歩く場面が延々と続くことになる。測量隊のライバルとして登場する日本山岳会との絡みも、ドラマを盛り上げるほどの面白味がないばかりか、手旗信号の言葉を登場人物たちにしゃべらせてしまうにいたっては、あまりの芸のなさにガッカリさせられた。

 とはいうものの、見事な映像と豪華な出演陣は見ものだし、その役者たちの静かなる熱演もこれまた見応え十分だ。最近珍しい日本映画の“労作”といっていいだろう。
(2009/12/13)

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