正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2007年
ハンガリー
時間107分
監督ガーボル・ロホニ
脚本バラージュ・ロヴァシュ、ジョルト・ポジュガイ
音楽ガーボル・マダラース
出演エミル・ケレシュ、テリ・フェルディ、ユーディト・シェル、ゾルターン・シュミエド

オフィシャルサイト

 この物語の主人公は81才の夫エミル(エミル・ケレシュ)と、70才になるその妻ヘディ(テリ・フェルディ)である。二人は昔、ダイヤのイヤリングにより運命的に結ばれたが、今ではもはや会話も途切れがちなごく普通の老夫婦だ。しかも、年金暮らしもままならず、毎日が借金取りとの闘いでもあった。そんなある日、妻ヘディの大切なイヤリングが借金のカタに取られてしまう。そしてこれが引き金となり夫エミルの暴走が始まる。彼はなんと、郵便局へ押し入って強盗を決行するのである。

 ところが、そのエミルの紳士的犯行手口が貧困に苦しむ高齢者たちの共感を呼び、一躍彼は国中の話題をさらう人気者となってしまう。
 一方、犯人の妻となってしまったヘデルは、一時的に警察に協力はするものの、自分の為に奮闘している夫の雄姿に感動。今や高齢者たちのヒーローである夫と合流すると、共に手をたずさえて夫の犯行に加担していく。

 そうなのだ。この物語は、かのアメリカン・ニューシネマの傑作「俺たちに明日はない」でアーサー・ペンが描いた伝説の銀行強盗“ボニーとクライド”の、まさにジジ・ババ版みたいなお話なのである。だがここには、拳銃を撃ちまくり颯爽と逃げ回るボニーとクライドのカッコの良さはみじんもない。あるのは腰痛持ちの爺さんと片時も注射器が放せぬ糖尿持ちの婆さんの、危なっかしくて頼りなげな老夫婦の姿があるだけだ。ところがどっこい、この爺さん。かってソ連要人の運転手をしていた過去があり、年は取ってもクルマの運転にかけては一流だ。追ってくるパトカー軍団を振り切って西に東に逃げ回る……。と、いきたいところだがその爺さんの骨董品的愛車、チャイカもそれを追うパトカーも、いや、物語に漂う雰囲気の全体がどことなくのんびりしているのである。描かれるのは明らかに“犯罪”なのだが流れるムードはあたたかくやさしい。おそらく監督のネライもそこにあったのたのだろうが、最近の刺激的で目まぐるしい映像を見馴れた観客に退屈感を抱かせないかと心配したくなる、これはそんな愛すべき一篇だ。
(2010/04/16)

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