正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
映画評の続きを読む

映画評のアクセスランキング

子鹿物語

悪魔の追跡

顔のない眼

正統派映画評!『映画開拓史』点数の数え方

点数の数え方

正統派映画評!『映画開拓史』のスポンサー

Jocasi

個別映画評

必死剣 鳥刺し

必死剣 鳥刺し
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2010年
日本
時間114分
監督平山秀幸
脚本伊藤秀裕、江良至
音楽EDISON
出演豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ、山田キヌヲ、矢島健一、油井昌由樹

オフィシャルサイト

 藤沢周平の“隠し剣”シリーズは十七話の短編からなる時代小説だが、本作はその中でも傑作との呼び声高い「必死剣鳥刺し」の映画化だ。今回も舞台となるのは「たそがれ清兵衛」や「武士の一分」「隠し剣 鬼の爪 」などと同じく東北の架空の小藩“海坂(うなさか)藩”である。

 始まりはその海坂藩の能舞台だ。くつろいで座す藩主とは対照的に、背筋を伸ばした裃姿の家臣たちがズラリと並んで正座している。鼓がひびく舞台では能が演じられ、カメラは登場人物たちを紹介するように彼らの姿を追っていく。そしてその中に豊川悦司演じる主人公、兼見三佐ェ門がいる。体の大きな男だ。そんな彼が能舞台のあと、いきなり藩主(村上淳)の愛妾・連子(関めぐみ)を刺殺するのだ。観客は突然の男の行動にとまどうが、その原因は少しずつ明かされていく。つまり、藩主に溺愛されていることをいいことに、藩政にまで口を出し政道をゆがめて農民まで苦しめる連子の暴走が、男は許せなかったという訳だ。だが、そんな三佐ェ門の極刑覚悟の刃傷も、わずか1年間の閉門で許され、あとは再び藩主の傍らに仕えることとなる。しかしこれには、彼の剣の腕を見込んだ中老・津田民部(岸部一徳)の格別な計らいがあるのだが、実はそのウラには非情なワナが仕掛けられていたのだ。 

 ピーンと張りつめたような武家社会の空気がスクリーンにみなぎる冒頭の能舞台から、いきなり江戸時代へタイムスリップした気分にさせられるオープニングがなかなかいい。いくぶん唐突な感じがしないでもない“連子刺殺”のくだりも、その緊迫感ある導入部に救われた感じだ。武家社会のなんでもない日常の、何でもない「動き」の正確な表現に徹したことがこの映画を見応えあるものにした。とりわけ、静謐感ただようような状況描写から一転、鬼気迫る15分もの終盤の見せ場は、まさに“斬り合い”として壮絶だ。最近の、現代劇かと見まごうばかりの腑抜け時代劇の横行に、カツを入れるがごとき“正統派時代劇”の登場がうれしい。
(2010/07/18)

トップへ