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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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悪い種子(たね)
THE BAD SEED

悪い種子(たね)
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1956年
アメリカ
時間130分
監督マーヴィン・ルロイ
脚本ジョン・リー・メイヒン
音楽アレックス・ノース
出演パティ・マコーマック、ナンシー・ケリー、ヘンリー・ジョーンズ、アイリーン・ヘッカート、イヴリン・ヴァーデン

 「種子」を「たね」と読ませる邦題だが、原題もそのものズバリの「THE BAD SEED」だ。元々はウィリアム・マーチの舞台劇の映画化で、当時、舞台版でもその恐るべき子供振りで話題を呼んだP・マコーマックが、ここでも純真さとは裏腹なキケン少女を熱演。大人たちの神経を逆撫でしてみせるその怪演ぶりが見ものだ。

 物語は、50年代当時のごく一般的なアメリカの、とある中流家庭が舞台だ。そして、この家の8才の娘ローダ(パティ・マコーマック)をめぐってお話は展開する。ローダは“純真無垢”を絵に描いたような可憐な少女だが、彼女にはただひとつ、とんでもない悪癖があった。それは自分が欲しいと思った物は必ず手に入れずにはおかないという異常なまでに執着心の強い子供だったのだ。
 そんな娘の気性を案じる母親のクリスティーン(ナンシー・ケリー)もまた、人知れぬ悩みを抱えていた。自分が父母の実子ではないのではないか、との長年にわたる疑念がそれだった。
 そんなある日、ローダが通う学校のピクニックで、同級生の少年が桟橋から落ちて溺死するという事件が発生する。過失と思われた事件だったが、少年の額のキズと、事件の直前、ローダが少年と一緒だったことが分かってくるに及んで、物語は不気味な影をおびはじめる。そしてこの後クリスティーンは、訪ねてきた父親から自分がかって世間を騒がせた美貌の殺人鬼の遺児だと聞かされ、娘ローダが“悪の血筋”を引き継いだ運命の子であることを知ることになる……。

 舞台劇構成のため室内場面がほとんどだが、入れ替わり立ち替わり登場する達者な役者たちが130分もの長尺を少しも飽きさせない。中でも、この年のアカデミー賞にノミネートされたマコーマックの小憎らしいローダの演技が、痛快なくらい節目を決めて面白いのだ。ワルな子供の物語だけに後味悪くなりそうだが、苦味を後に残さないマーヴィン・ルロイのお洒落なラストもうれしい一篇である。
(2010/08/10)

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