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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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武士の家計簿

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点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2010年
日本
時間129分
監督森田芳光
脚本柏田道夫
音楽大島ミチル
出演堺雅人、仲間由紀恵、松坂慶子、西村雅彦、草笛光子、伊藤祐輝、藤井美菜、中村雅俊

オフィシャルサイト

 「電子式卓上計算機」いわゆる「電卓」が日本に登場したのは、今から40数年前の1960年代前半だと検索サイト「Wikipedia」にある。つまり「電卓」が使われだしたのは、時代的にみても“ごく最近”ということになる。しかも当時の電卓は、デカくて重くてその値段もクルマ一台分に相当する高価なモノだったようだ。そうなのである。それまで日本人が何百年にも亘って使ってきた「計算機」こそ“そろばん”に外ならなかった。言い換えれば、「そろばん」は日本の経済活動を大きく動かしてきた影の功労者でもあったのだ。そしてここに登場する主人公もまた、そんな“そろばん”ひとすじに生きるサムライだ。もちろん武士の本分は“剣の道”にあり、いかに“そろばん道”を極めようとも誰もそれを認めてくれるはずもない。そしてこれはそんな時代の物語だ。

 猪山家は代々加賀藩の会計係として仕えてきた家柄だ。その八代目、直之(境雅人)は剣の腕はカラッキシだが、持ち前の実直さとそのクソ真面目さから、同僚たちから“そろばんバカ”と呼ばれている男だ。だが、その天才的なそろばんの腕は、時として藩役人たちの米横流し事件をあぶりだして彼を昇進へとみちびきもする。ところが、身分が上がると出費がかさむ武家社会特有の構造から、父・信行(中村雅俊)が江戸詰めで重ねた借金とも相まって、猪山家は急速に財政的ピンチに追い込まれてしまう。そこでやむなく直之が立てた計画が「家計再建策」である。つまり、家財道具一式を売り払い、恥も外聞もかなぐり捨てた質素倹約生活を実行する、と直之は家人に宣言。そこで浮いたお金で借金を返済しようと猪山家は一丸なって動き出すのだ。

 かくて時代劇でありながら、まるでサラリーマンの暮らしを垣間見るような生活感あふれるドラマが綴られていく。それはどことなくこの監督の出世作「家族ゲーム」を思わせないでもない。そしてその、淡々とした武士の日常こそが、この作品の一番の見どころでもあるようだ。幕末から明治へ、刀から能力へと価値観が入れ替わる時代の節目を、力まず飾らず描いたところが本作の長所でもあり、短所とも言えそうだ。
(2011/07/21)

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