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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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狩人の夜
THE NIGHT OF THE HUNTER

狩人の夜
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1955年
アメリカ
時間93分
監督チャールズ・ロートン
脚本ジェームズ・アギー
音楽ウォルター・シューマン
出演ロバート・ミッチャム、シェリー・ウィンタース、リリアン・ギッシュ、イヴリン・ヴァーデン、ピーター・グレイヴス

 「歳月」には時として物の「価値観」を変える力があるのかも知れない。それは、公開当時は不評だった作品が、数十年の月日の流れとともに、新たな「価値観」で世に受け入れられたりするからだ。イギリスの名優C・ロートンが初めて監督した本作が、まさにそれにあたる。何故なら本作は、公開当時は大コケしながら、今では「傑作」との呼び声高い“逸品”だからだ。ちなみにロートンは、この作品の不評で監督業を断念している。

 さて、その舞台は、時あたかも大恐慌時代のアメリカだ。家族のために切羽詰まって強盗殺人を犯し、奪った1万ドルを握りしめて逃げ帰った男が、9才の息子と4才の娘に固く口止めして大金を隠す。男は追ってきた警官にその場で逮捕され後に処刑されるのだが、同じ監獄でその話を知ったエセ伝道師ロバート・ミッチャムが、出所するとすぐその金のありかを聞き出さんと、子供たちの住むオハイオの片田舎を目指して動き出すのだ。こうして、この物語は幕を開ける……。

 ミッチャム扮する伝道師は、聖職者に名を借りた未亡人狙いの詐欺師だ。右手の指4本に彫りこんだタトゥ「L・O・V・E」(愛)と、左手の「H・A・T・E」(憎悪)を巧みに説教に取り入れ、人々を欺いては殺人をくり返す。そんな不敵なミッチャムが、未亡人で子供たちの母親シェリー・ウィンタースと再婚して幼い兄妹に近づくあたりから、画面には不気味さの中にも、ある種メルヘンチックな空気が漂い出すのだ。

 そのミッチャムから逃れて家を出た兄妹が、小舟で川を下る場面はそのまま童話の世界だし、ふたりを追ってくるのが「白馬の王子」ならぬ、ミッチャムの「白馬の殺人者」であったりするところが、本作をして“悪魔の童話”と呼ばしめるゆえんだろう。そんな恐ろしさと懐かしさと不思議さを、モノクローム画面にくっきりと刻み込んだスタンリー・コルテスのカメラもまた、この作品の「価値観」アップに貢献したのは間違いないようだ。
(2011/09/30)

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