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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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野のユリ
LILIES OF THE FIELD

野のユリ
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1963年
アメリカ
時間94分
監督ラルフ・ネルソン
脚本ジェームズ・ポー
音楽ジェリー・ゴールドスミス
出演シドニー・ポワチエ、リリア・スカラ、リサ・マン、アイサ・クリノ、スタンリー・アダムス

 題名の「野のユリ」とは、劇中の会話にも出てくるが聖書「マタイ伝」の一節で「野のユリが如何にして育つかを思え。労せず、紡がざるなり」からきている。かれこれもう50年も前の映画なのに、今見ても古さどころか、新鮮ささえ感じさせるのだからリッパなものである。
 そしてそのお話しはと言うと、東独から亡命してきてアリゾナの荒野で暮らす5人の尼さんたちと、たまたまそこを通りかかって立ち寄ったひとりの黒人青年との、出会いがもたらす奇跡にも似た物語、といったところか。

 青年の名はホーマー(シドニー・ポワチエ)。教会を建てるのが夢の修道院長マリア(リリア・スカラ)は、そんな降って湧いたように現われたその青年を、てっきり“神が遣わした働き手”だと勝手に思いこむ。ホーマーもホーマーで、仕事が一日だけならと引き受けたまではよかったが、粗末な食事と無報酬にグチリながらも、ドイツ語しか話せない修道女たちに英語を教えたりするうちに、教会をひとりで建てるハメになってしまうのだ。

 ま、云ってみればこれは、一介の風来坊の青年が、尼さんたちと力を合わせて教会を建てる、ただそれだけの物語、には違いない。しかし、それがいいのである。尼さんたちの黒い僧衣がモノクロ画面によく映えるし、この作品で黒人初のオスカー男優となったS・ポワチエの、ぬくもりのあるユーモラスな演技も実にいい。ことに、彼が尼さんたちと歌う黒人霊歌「エーメン」が印象的だ。その牧歌的であたたかなメロディは見終えてもなお耳に残るばかりでなく、まるであの「賢者の贈り物」や「最後の一葉」で知られるアメリカの短編作家O・ヘンリーでも読んだような、そんなほのぼの気分にさせてくれるところなど、日が経てば経つほど懐かしく思い出す、これはそんな愛すべき一篇だ。
(2012/03/08)

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