正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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誓いの休暇
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誓いの休暇
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1959年
ソ連
時間88分
監督グリゴーリ・チュフライ
脚本ワレンチン・エジョフ、グリゴーリ・チュフライ
音楽ミハイル・ジーフ
出演ウラジミール・イワショフ、ジャンナ・プロホレンコ、アントニーナ・マクシーモア

 思い出すだけで泣けてくる映画がある。それが50年以上も前に見たこの映画だ。当時、高校生だったボクは、その微笑ましくもはかなすぎる青春に感動。見たその日から4〜5日は勉強も部活も手に付かなかった記憶がある。主人公と年齢が近かったせいもあるのだろうが、若いボクの心にそれまで味わったことのない深い余韻を残してくれた、ま、云ってみればそんな感動作だった。

 ストーリーは、17才の少年兵アリョーシャ(ウラジミール・イワショフ)が、侵攻してきたドイツ軍との最前線で戦車に追われて逃げ回り、たまたま手にしたバズーカで迫る戦車を撃滅。その勲功でもらった6日間の休暇で、母の住むふるさとへ帰る話だ。しかし、往復するのに4日もかかり、母と過ごす時間は少ない。だが、気のいいアリョーシャは、それでも途中で出会った見知らぬ兵士の荷物を預かって届けたり、片足を失って帰郷する傷病兵の奥さん探しに一役かったりと、大切な自分の時間を消耗しつつも、人のために彼は尽くすのだ。実はそんなところに当時のボクはシビレたのだと思う。それはこの映画を見るにつけ、不覚にもそれらの場面で今もって涙腺がゆるむからである。

 映画はこのあと、貨物列車にもぐり込んだそのアリョーシャと、同じ車両に乗り込んで来る少女シューラ(ジャンナ・プロホレンコ)の偶然の出会いに繋がっていくのだが、ここからがまた実にいい。狭い貨車内で見知らぬ異性と突然出会ってギクシャクする若いふたりが、まぶしいほどにも爽やかだ。そして互いの住所も知らぬまま、やがておとずれるせつない別れが、これまた見る者の胸をしめ付けることになる……。

 ストーリーに“甘さ”がないでもないが、「戦争」を扱いながら、このころのソビエト映画によくみられた“国威高揚”臭が無いばかりか、戦争の悲惨とその中でほんろうされる人間の悲しみを、深くしかも静かに訴えて来るところにこの映画の価値がある。それは、カンヌ国際映画祭での最優秀賞をはじめ、世界の映画祭での受賞が何よりその証しだし、遠い昔にこれを見て深い感銘を受けたボクにとっても、忘れることのできない大切な映画だ。
(2012/08/15)

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