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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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追想
LE VIEUX FUSIL

追想
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1975年
フランス
時間101分
監督ロベール・アンリコ
脚本パスカル・ジャルダン
音楽フランソワ・ド・ルーベ
出演フィリップ・ノワレ、ロミー・シュナイダー、ジャン・ブイーズ、マドレーヌ・オズレー、ヨアヒム・ハンセン

 これまでに「追想」という題名の洋画は2本あるが、まずこのタイトルで思い出すのはやはり、スキンヘッドの名優ユル・ブリンナーと、永遠のヒロイン、イングリッド・バーグマンが共演したあの名作だろう。そしてその影に隠れるようにイマイチ知名度が低いのが本作だ。しかし、フランス映画特有の哀愁と情感漂うこの作品もまた、忘れがたい一篇ではある。

 こちらの舞台は1944年、ドイツ軍占領下の、とあるフランスの小都市だ。この町の病院の外科医フィリップ・ノワレは、妻のロミー・シュナイダーと娘と母親の4人で平穏な暮らしを営んでいた。だが連合軍の反撃が近づき、そこに混乱を見越した彼は、愛する妻と娘を田舎の古城へと疎開させる。
 ところがその数日後、古城を訪れた彼が目撃するのは、何とドイツ軍の集団暴行を受けて火炎放射気で焼き殺された妻と、無残にも血に染まって横たわる娘の変わり果てた姿だった……。

 彼の怒りは爆発する。そしてここから、妻子を殺し古城を占拠する憎っくきドイツ軍への、彼のたったひとりでの復讐劇が幕を開ける。彼はまず、勝手知ったる城館に通じる秘密通路の小部屋に封印していた一挺の古い散弾銃を取り出して整備すると、城にかかる橋げたをはずし、ドイツ軍を孤立させる作戦に出る。こうして彼の、敵に対して容赦ない闘いがはじまるのだ。

 スクリーン上の、まだ若いR・シュナイダーが、キラキラとまぶしい。それと対照的に、おっとりとしてどこか頼りなげなF・ノワレが、ショットガン片手に動き回る姿がどこか切ない。そしてそれがこの映画を忘れがたいものにしているところでもあるのだが、同時にそれはまた、目が離せないサスペンスをも生んでいる。ただ、今見ると、当時はさして感じなかった邦題の元となったであろう「追想」シーンが頻繁に挿入されることで、せっかく盛り上がったサスペンスが分断される結果にもなっているのだ。さすがのR・アンリコも今ごろ墓場の陰で苦笑いしていることだろう。なお、冒頭の「追想」は「アナスタシア」が原題だが、本作のフランス語原題は、あの映画評論家、双葉十三郎によると「古い銃」だそうで、「追想」とは関係ないのがなんとも皮肉だ。
(2012/9/15)

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