正統派映画評!『映画開拓史』の最新映画レビュー

マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
映画評の続きを読む

映画評のアクセスランキング

血と怒りの河

悪魔の追跡

ナビゲイター

正統派映画評!『映画開拓史』点数の数え方

点数の数え方

正統派映画評!『映画開拓史』のスポンサー

Jocasi

個別映画評

悪の花園
GARDEN OF EVIL

悪の花園
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1954年
アメリカ
時間101分
監督ヘンリー・ハサウェイ
脚本フランク・フェントン
音楽バーナード・ハーマン
出演スーザン・ヘイワード、ゲイリー・クーパー、リチャード・ウィドマーク、ヒュー・マーロウ、キャメロン・ミッチェル

 題名の響きはまるで安物のピカレスク・ロマン(悪漢小説)だがそうではない。出演者の顔ぶれを見ても分かる通り、そう、これはリッパな西部劇なのだ。だが、西部劇のお楽しみである撃ち合いはあるものの、ハデな銃撃戦や、カッコいいガンプレイはない。どちらかと云うと、西部劇としてはちょっとジミ目だ。しかし、実はこの映画の魅力は劇中で語られるいくつかのセリフにある。そのどれもが格言めいていて妙に心に残るのだ。たとえば、酒場でリタ・モレノの歌を聞いたウィドマークが、クーパーに向かって云うひとこと「女の言葉は信じるな。だが女の歌は信じろ」などだ。

 で物語は、元保安官のゲイリー・クーパーと、イカサマ賭博師のリチャード・ウィドマーク、それにヤクザ者のキャメロン・ミッチェルの三人が、メキシコの酒場でスーザン・ヘイワードのアメリカ女性から、落盤で坑内に取り残された夫を助けてほしいと、一人あたま2千ドルで雇われ、もう一人メキシコ人の男を加えた4人でその鉱山へ向かうことになる。だがそこは馬で何日もかかるうえに、危険な崖を越えたカリフォルニアの奥地だ。しかもその鉱山は、火山灰に埋もれた先住民(当時は“インディアン”と呼ばれ、西部劇ではいつも「悪役」が役どころだった)の聖地「悪の園」にあったのである。

 一行を先導するヘイワードの凛とした姿に惹かれつつも、互いに牽制しあう男たちそれぞれの、思惑をからめて前半は展開する。やがて目的の鉱山に到着した彼らは、彼女の夫ヒュー・マーロウを無事救い出すのだが、そんな時、山にあがる狼煙が、凶暴なインディアンの襲来を予感させて物語は後半へ……。

 男たちがギャラの安い順に死んでいくのはご愛敬だが、追い迫るインディアンを待ち受けるクーパーたちの、そそり立つ崖上での攻防が本作一番のハイライトだ。物静かで博識なクーパーと、ギヤンブラーで詩人のウィドマーク、それに勝気で夫思いのヘイワードこの3人の役どころが名優たちの持ち味にピタリと重なり、そこがまた映画ファンにはたまらない。だが何よりもたまらないのは、クーパーがラストでつぶやくモノローグ「もしも大地が金だったら、ひと握りの土のために人は殺し合うのだろう」。ちょっとジミ目なこの西部劇が、記憶に残るのはどうやらこのセリフにありそうだ。
(2012/10/11)

トップへ