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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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12人の優しい日本人

12人の優しい日本人
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代1991年
日本
時間116分
監督中原俊
脚本三谷幸喜と東京サンシャインボーイズ
音楽エリザベータ・ステファンスカ
出演塩見三省、相島一之、上田耕一、二瓶鮫一、中村まり子、大河内浩、梶原善、山下容莉枝、村松克己、林美智子、豊川悦司、加藤善博

 面白い映画は時として歳月を超える。もう22年も前に見たこの映画が今見ても面白いのは、何よりその証拠だろう。元々これはアメリカ映画史に輝く名作「12人の怒れる男」を下敷きにしたコメディだが、まだ裁判員制度がなかった日本を舞台に、もしもその制度があったら、たぶんこんな風だったのでは、という仮定のもとに進行するドラマだ。だから本家「怒れる男」のようなピリピリするシリアスな展開ではなく、こちらはいかにも日本人なオッチャン、オバチャンたちが登場してシャベクリ倒す、多分にコミカルな味わいの作品だ。しかし、それでいて意外な結末と爽やかなフィナーレが心に沁みる好篇でもある。

 舞台は、とある会議室。ここに、ひとつの殺人事件を審理するため、一般市民から選ばれた12人の男女が集められる。会社員、OL、医師、職人、主婦など、その顔ぶれはさまざまだ。かくて彼らは、陪審員1号の体育教師を委員長に、「全員一致」が原則の評決に向けて審議に入ることになる。ところが、被告人が“若くて美人”というだけで彼ら全員の意見は、ものの見事に“無罪”で一致してしまう。そしてなんともあっけなく審議終了かと思われたその時、議論好きな会社員、2号の突然の“無罪”から一転、“有罪”への趣旨変え表明で意見は分裂。出口の見えない激論に突入することになる。

 で、その事件と云うのは、別れた夫に復縁を迫られた女性が、その夫を路上で突き飛ばして死に至らしめたというもの。ところが、この事件を審議する陪審員たちの中には、早く終わらせて帰りたい者、あるいはあんまりヤル気のない者、そしてやたらと仕切りたがるヤツ、さらにはなんでもかんでもメモする女などさまざまな人間たちがいて、しかもそれらが日本のどこにでも居そうな人物像に見えるところがこの作品の面白いところだ。

 舞台が限定されたワンシチュェーションドラマはもちろん他にもあるが、厳密な意味での“一室限定モノ”はドラマ構成上の難しさからか、そんなにはなかったような気がする。その点本作は、会議室とそれに付随する廊下だけで2時間近くを、まったく飽きさせることなく見る者を引っ張る。大したものである。これぞまさに本家「怒れる男」を、「優しい日本人」に置き換えてみせた三谷脚本の底力だろう。ただ、メガフォンを握ったのがこのお方でなくてよかったと思うのは、ボクだけだろうか。
(2013/4/17)

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