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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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ゼロ・グラビティ
GRAVITY

ゼロ・グラビティ
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2013年
アメリカ
時間91分
監督アルフォンソ・キュアロン
脚本アルフォンソ・キュアロン、ホナス・キュアロン
音楽スティーヴン・プライス
出演サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー、声の出演: エド・ハリス

オフィシャルサイト

 物語は、サンドラ・ブロックの女性エンジニアがベテラン宇宙飛行士ジョージ・クルーニーのサポートを受けながら地球上空60万メートルの無重力空間、そう、邦題の『ゼロ・グラビティ』で故障したデータ通信システムの修理をしている場面から始まる。これが最後のミッションとなるクルーニーは、青い地球をバックに宇宙遊泳しながらヒューストンとジョークを交わして楽しげだ。だがその時、そのヒューストンから船外活動の即時中止と、シャトルへの避難を促す緊迫した声が届く。ロシアが自ら爆破した衛星の破片=スペース・デブリ(宇宙ゴミ)が、別の衛星に衝突して新たなデブリを生み、その大群が猛スピードでそっちへ向かっている、と言うのだ。だが、時すでに遅く、作業を中止してシャトルへ戻ろうとした二人に、凶器と化した大量のデブリが容赦なく襲いかかる──。

 オープニングのこの場面から、ボクは画面に見入ってしまった。まさに3D効果の本領発揮と言うべきで、それは飛来するデブリが、観る者をも震いあがらせる恐怖“そのもの”に見えるからだ。だって、シャトルや人工衛星を破壊した“凶器”が、画面の奥から物凄いスピードで近づき、アッと言う間に客席の自分の頭上や左右を通過するのだから、その“飛び出し感”にマジ、ヤバイ、と思ってしまうのだ。だからこの後、漆黒の空間へ放り出されたヒロインが味わう地獄が我が身に起きたと感じられ、客席の誰もがその架空の“無重力空間”を、登場人物共々味合うことになる。

 ただ物語は至ってシンプルだ。登場するのはふたりだけだし、何もない漆黒の宇宙空間に放り出されたそのふたりが、果たして生還できるか否か、がストーリーの「根幹」だからだ。だが、この映画がスゴイのは、実はその「枝葉」の部分にある。CGと最新のVFX技術で生み出された「映像空間」は、あのSF名作「2001年宇宙の旅」に負けるとも劣らぬ見事さだし、一本のロープで繋がったふたりが、小型ロケットエンジンを噴射しながら遥かに浮かぶ他国のシャトルを目指す場面など、どうやって撮ったのだろう、と思わせるほどリアルで細かい。

 この映画、邦題は「無重力」だが、原題は何故か「重力」だ。そしてその答えはどうやらラスト・シーンにありそうだ。音もなく空気もない漆黒の闇世界、押されようものなら宇宙の果てまで行ってしまいそうな無重力空間。そこで迷子になりかけた人間にとって、「重力」はこの地球という惑星からの、何ものにも代えがたい贈り物、と映る筈だ。そう思わせる意味深なエピローグが泣かせる。今年もまた近づいたアカデミー賞の季節。その結果が楽しみだ。
(2014/1/7)

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