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マッドマックス 怒りのデス・ロード

映画評価映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点 マッドマックス 怒りのデス・ロード

 凶悪な暴走族に相棒の警官を殺されたうえ妻と息子まで殺害されて怒りに燃えた主人公が、そんな悪の権化と化した連中への復讐に乗り出す一作目から数えて今年で30年。その節目の年にあのマッ
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ノア 約束の舟
NOAH

ノア 約束の舟
点数映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点映画評:金星20点,白星5点
年代2014年
アメリカ
時間138分
監督ダーレン・アロノフスキー
脚本ダーレン・アロノフスキー、アリ・ハンデル
音楽クリント・マンセル
出演ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、アンソニー・ホプキンス

オフィシャルサイト

 ある日、ラッセル・クロウのノアは夢を見る。それは天上の神が、地上に悪をまん延させた人間を洗い流すべく、近々大洪水を起こす、というものだった。で、その夢を“天啓”と受け取ったノアは、家族ともども過酷な旅の末に祖父であるアンソニー・ホプキンスのメトシェラと会い、そこでノアは一粒の種を授かるのだ。そしてその種こそが聖書に登場する“ゴフェルの木”の種であり、ノアによって撒かれたその種は、瞬く間に芽となり木となり森となって、ノアが“運命の日”に備えて建造する“箱舟”に姿を変えていくのである。

 今から約50年前の超大作「天地創造」では、その“箱舟”は主人公であるノアたちが作ったが、ここでは何と、旧約聖書に登場する堕天使ネフィリムが、あろうことかまるでトランスフォーマーかと見まごう巨大な岩石人の姿で登場するのだから恐れ入る。そう、そんな何体もの岩の巨人が、ノアの箱舟建造を手伝うばかりか、終盤にはその箱舟を奪おうと押し寄せたレイ・ウインストン扮するカインたちを、まるで蟻でも蹴散らかすかのごとく、右に左にブッ飛ばすのである。だが、もうここまでくるとマンガとしか言いようがない。しかもこんな化け物クリーチャーが登場するなんて、予告篇にもパンフにもそんな姿はカケラもなかったのだから。たぶんこれは客の入りを懸念した映画配給元が意識的に細工したのでは、と疑いたくもなるくらいだ。

 さらには、置き去りにされて瀕死のところをノアに助けられ、家族の一員となる幼いエマ・ワトソンのエピソードにしてもどこか不自然だ。それは、瀕死状態の原因となった腹部の傷で、不妊の身なのに妊娠し、しかも、箱舟が大洪水を乗り切ったのはわずか40日の筈なのに、その間彼女は出産することになるからだ。しかも、その生まれた赤子を、主人公ノアは神との契約だからと、自らの手にかけようとするのだからややこしい。

 だがしかし、神話に等しい聖書の世界だし何があっても不思議ではないが、どう考えてもこの監督、ダーレン・アロノフスキーがこだわった岩石巨人が、今から25年前のタンカーによる原油流出事故で、油にまみれて動けなくなった鳥たちの姿に置き換えたものだとしても、その設定にはやはりムリがあったとしか言いようがない。何故なら、聖書に準じた“箱舟”は壮大で見事だし、大洪水のシーンも大迫力なのに、その岩石巨人が登場したばかりに、全てが“子供向け”に見えてしまうのがザンネンな超大作だ。
(2014/6/28)

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